普段あまり意識しないことかもしれませんが、現代の私たちの地理感覚または空間認識を、そのまま何世紀か昔の時代に当てはめると、奇妙なことがたくさん出てきます。例えば、ルネサンスの時代に「イタリア」「ドイツ」は存在したでしょうか?答えは否。また、当時でさえも短期間で勃興・消滅した国や、その他の領邦国家が多数存在していたのでした。

よって、「イタリアの作曲家」「ドイツの作曲家」  などというグループ分けは、ルネサンス音楽においてはほぼ意味をなさないと言えるでしょう。それどころか、これらの国々の存在云々以前に、その当時の「国境」を縦横に越えて活動した、いわゆる「国際的な」音楽家たちが多数いたことを考えると、それはさらにはっきりするのです。

とりわけ有能な音楽家ほど、その名声を請われて各地に赴いて、頻繁に活動拠点を変え、むしろある都市に長期間留まるということは稀だった時代でもありました。本講座では、主に15世紀後半から16世紀中頃に時期を絞り、その頃にヨーロッパの各地域を転々とした注目すべき何人かの音楽家たちの活動を、その代表的な作品とともにご紹介します。

そうした「旅する音楽家たち」が、人生をかけた長い旅路の途中にその各地で接した音楽を、自分たちの作品にどのようにどう取り込んでいったのかにも、目を向けたいと思います。今回の内容は、みなさんがルネサンス音楽を聴くときの予備知識としても大いに役立つことでしょう。音楽だけでなく、歴史好き、そして地理好きの方も大歓迎です。

日付

 20201115(日) 

 時間 

〔休憩あり〕
13:00 - 15:00

終了後、講師との懇親会あり(30分から1時間程度)

なお、引き続きのコロナ禍も想定して、三密を避けるため、
聴講の希望が20名以上になった場合は、

講座を同日の17:00~19:00にも開講することとし、
聴講希望者の皆様にご理解とご協力を頂き、

分かれて聴講をお願いしたいと思います。
もちろん、また緊急事態宣言のような状況になった場合は、

中止となります。

【 場所 

アマックホール
入り口は建物の東側にあります
〒659-0072 兵庫県芦屋市川西町2−12

【 参加料 

一般 3000 円、学生2500  (最大40名)

【 講義内容 

- 前半
  • 【プロローグ】なぜ音楽家は「旅」をするのか
    1. デュファイとバンショワ:向かい合う2人の巨匠
    2. ティンクトーリス:この人物によって「音楽史」がはじまった?
- 後半
  • 3. ジョスカン・デ・プレ:偶像視されたルネサンスの巨匠のたどった道
    4. フランチェスコ・ダ・ミラノ:'Il divino' と呼ばれた天才リュート奏者の遍歴
    【エピローグ】音楽家たちの長い旅路の果てに
 
講義の合間に、ルネサンスリュートによる実演あり。

【 申込方法 

申込フォームに必要事項を記入の上、送信してください。

【 申込期限 

2020年 115(木)

【 お問合せ 

講師紹介

坂本龍右 (リュート奏者、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者)
Ryosuke sakamoto

 奈良出身。東京大学文学部(美学芸術学専修課程)を卒業後、古楽の教育・研究機関として世界的に知られるスイスのバーゼル・スコラ・カントルムに留学し、ホプキンソン・スミス氏にリュートを師事。最優秀賞を得て同校の2013年リュート科を修了。さらに新設されたルネサンス音楽科に進み、アン・スミス氏にルネサンス音楽理論を学び、2015年に修了。同年イタリアのラクィラで開催された、国際古楽コンクールのリュートソロ部門において第1位(2位なし)、合わせて聴衆賞を得る。在学中より多彩なアンサンブルに所属し、ヨーロッパ各地の古楽祭などで演奏。ソリストとしても、イギリス・フランス・ドイツなど各国のリュート協会に招聘されて演奏会を行う。録音活動も活発で、リュート・ソロによるアルバム「Travels with my Lute」(グラモ紙推薦盤)、「Polyphony & Diminution」(レコード芸術誌準特選盤)ほか多数。イタリアのルネサンス音楽を専門に演奏するアンサンブル「アンサンブル・イル・ベッルモーレ」を主宰し、近年は若手奏者たちによる「コンティヌオ・ギルド(通奏低音組合)」の旗揚げにも関わる。またルネサンス及びバロック音楽を中心としたトピックでのアウトリーチ活動にも力を入れている。

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